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コールセンターは複雑な運用を必要とする部門ですが、カスタマーエクスペリエンス(CX)において重要な役割を果たします。運用効率を向上させながら、顧客の期待にバランス良く応えることは、簡単ではありません。
しかし、コールセンターの指標と KPI を適切に組み合わせることで、確実に実行することが可能です。
カスタマーサービスのリーダー達は定番の KPI に注目しがちですが、現場のマネージャーには異なる視点が必要です。これを Forrester は次のように解説しています。
「経営幹部には、優れたカスタマーサービス・オペレーションのビジネスケースを実証する戦略的 KPI が必要です。一方、オペレーションマネージャーは、オペレーターのサービスリクエスト管理について正しい判断を下すため、より包括的な指標をリアルタイムで収集する必要があります」
― 出典:Implement Effective Customer Service Metrics
測定可能なコールセンター指標は多数ありますが、一定期間にわたって監視すべき KPI は限られています。このガイドは、コンタクトセンターに必要な指標を網羅しています。また、どのコールセンター KPI を追跡するか、ジャーニーベースの測定アプローチ「Customer Journey Measurement: The Essential Guide」)を使用してどのようにコンタクトセンターのパフォーマンスを最適化「How to Improve Contact Center Optimization with Customer Journeys」)するかについて、戦略判断をする際にも参考となるはずです。
(*このブログは、2022 年 12 月 6 日に初公開され、その後、更新されています。)
その他の関連記事:コールセンターに欠かせないKPI管理のコツを解説
コールセンターにおける重要指標と KPI 29 選目次
カスタマーエクスペリエンス(CX)のリーダー達は、たった 1回のカスタマーサービスの失敗が顧客離れにつながることをよく知っています。Genesys のレポート「カスタマーエクスペリエンス(CX)の現状」の調査対象企業の 3分の2 は、最も重要な CX 指標として、顧客満足(CSAT)を挙げています。その一方で CX リーダーたちは、一貫性のある指標の欠如が、組織の成功を阻む最大の障害であると指摘しています。
実績のあるカスタマーエクスペリエンス(CX)指標を注視し続けることで、コンタクトセンターが顧客の期待に沿っているかどうかを判断できます。
初回解決率(FCR)とは、顧客が企業に初めて問い合わせたときに問題が解決されるかどうかを示す指標です。多くのコールセンターのリーダーは、これを最も重要な KPI として追跡しています。
初回解決率(FCR)を低く維持することは極めて重要です。顧客満足(CSAT)が向上し、リピートコールが減少するだけでなく、サービスコストも軽減するからです。組織は、この重要な KPI を測定する標準的なアプローチを決定する必要があります。
よく使用されている算定法は次の 2つです。
または
1つ目の式にはすべての着信通話が含まれているため、計算結果である初回解決率(FCR)の値は低めになります。しかし、特定の日、週の問題解決率については、精度が高いと言えるでしょう。
2つ目の式は、1つ目の式よりも正確な初回解決率(FCR)を算出できます。リピートコールを除外し、初回の通話で問題が解決される割合を測定します。コンタクトセンターではどちらの式も利用されています。自社のチームに適した方を選択しましょう。なお、関係者全員に初回解決率(FCR)パラメーターをしっかり理解させることが大切です。
ネットプロモータースコア(NPS)は、顧客ロイヤルティと顧客満足(CSAT)の測定に使用されることの多い指標です。多くの企業にとってネットプロモータースコア(NPS)に魅力があるのは、次のようなシンプルな質問に基づいているからです。
「あなたが [X 社] を友人や同僚に勧める可能性はどの程度ありますか?」
顧客は 0 ~ 10 の評価スケールを使用して回答し、回答によって 3つのカテゴリーに分類されます。
ネットプロモータースコア(NPS)は、推奨者の割合と批判者の割合の差として算出されます。
ネットプロモータースコア(NPS)と同様に、顧客努力目標(CES)は、単一の質問を通じて顧客の満足度を測定する指標です。顧客努力目標(CES)では、問題の解決に至るまでにどのくらいの労力が必要だったかを顧客に評価してもらいます。典型的な回答は、「非常に少ない労力」から「非常に高い労力」まであります。CES は、5段階または 7段階のスケールで測定されます。顧客努力目標(CES)は次の式で算出されます。
顧客満足(CSAT)は、顧客が企業の製品やサービスにどのくらい満足しているかを判断するためによく使用されるカスタマーサービス(CX)指標です。顧客満足(CSAT)は、顧客調査の最後に 5 段階のスケールを使用して測定されます。回答は「非常に満足」から「非常に不満」まであります。
顧客満足(CSAT)スコアは、多くの場合 0 ~ 100% のスケールで表されます。スコアは次の式を使用して算出されます。その際に考慮されるのは 4(満足)と 5(非常に満足)の回答のみです。ほとんどのカスタマーエクスペリエンス(CX)担当者が、フィードバック調査で得られるこれら 2つの最高評価を使用することでカスタマーリテンション(顧客維持)を正確に予測できると考えているからです。
関連記事:感情分析を利用して顧客満足度を向上
コールセンターへの最初の問い合わせは、顧客が抱く企業の印象に強い影響を与えます。顧客にとって企業に問い合わせることは、時間の大きな投資です。企業が顧客とどのように関わるかは、顧客の都合をどれくらい尊重しているかを示すことになります。
Forrester の調査によれば、オンラインの米国成人の 3分の2 近くは、顧客の時間を大切にすることが、優れたカスタマーエクスペリエンス(CX)にとって最も重要だと考えています。
顧客は、オペレーターとつながる前から、保留で待たされた時間とどのように待ち時間を伝えられたかに基づいて会社の良し悪しを判断します。このカテゴリーの指標を使用すると、問い合わせの開始からオペレーターが問い合わせに対応するまでの決定的な期間についてのインサイトを得られます。
参照:ホワイトペーパー「Getting to know your customer」
初回応答時間(FRT)とは、顧客がオペレーターにつながるまでに待たなくてはならない時間です。多くのコールセンターはこの数値を毎日、毎週確認していますが、年間の傾向も評価しています。
この指標から、電話をかけたときに話し中になった顧客の数を知ることができます。大半のビジネスでは、話中率が非常に低くなることが理想です。
この指標が想定以上に高い場合は、着信を処理する能力がシステムにあるかどうかを見直す必要があるでしょう。また、通話時間が過剰に長くないか、むやみに話し中を増やしていないかを確認するのも有効です。
保留で待たされる時間が長すぎると、顧客が通話を放棄する可能性が高くなります。通話を放棄した顧客は強いフラストレーションを感じ、企業に対して失望する可能性があります。
顧客は、販売取引に関する問い合わせのときよりも、テクニカルサポートのときの方が保留に対して寛容な傾向があります。一般的に、離脱率が 5% 未満の場合は許容範囲と見なされますが、それを超える場合は問題の徴候を示しています。
この式を使用する際、ほとんどの企業では最初の 5 秒間に放棄された通話も除外しています。このような通話のほとんどは、間違い電話にすぐに気付いた場合だからです。
この指標により、オペレーターが対応している通話の数と保留中の通話の数を簡単に把握できます。この KPI は、コールセンターで毎日使用されており、チームのパフォーマンスをリアルタイムで評価するために役立ちます。
保留中の通話が多すぎる場合は、オペレーターに効率的な働き方を指導して、保留を減らすことができます。これは応答時間や離脱率など指標を下げるためにも役立ちます。
ここでは、コールセンターの幅広いオペレーションパフォーマンスを経時的に評価する指標を紹介します。カスタマーエクスペリエンス(CX)リーダーは、これらの KPI を追跡することでピーク時間帯を特定し、変化する傾向を評価し、人員配置のニーズを予測することができます。マネージャーは、日々のオペレーションの状況を把握し、戦略的な最適化目標を達成するために、これらの KPI を利用しています。
これらのコールセンターの指標と KPI を使用して、新製品の発売やマーケティングキャンペーンなどの企業の取り組みが、コール件数などの指標にどのように影響するかを判断することもできます。
オペレーターが特定の時間枠に対応したすべての通話が含まれます。ただし、放棄された通話は通常含まれません。この指標は一般に 2つのコールグループに分類されます。
コスト・パーコール(CPC)指標は、運用効率に関する重要なインサイトを提供し、リソース配分の最適化に役立ちます。コールセンターが処理する各コールの平均コストです。
多くの企業は、この KPI の目標を設定し、コールセンターが目標を上回っているか下回っているかを追跡します。
この指標は特定の時間枠に発生した着信の件数を評価します。オペレーションマネージャーはこの KPI の日単位の動向を、経営陣は長期的な傾向を見ています。着信数の時間枠は 1日、1時間、1分あたりなど、企業の規模によって異なります。
ビジネスの種類を問わず、着信コール件数が最大になる時間を監視する必要があります。この KPI を使用すると、人員配置のニーズを予測し、ピーク時間帯のためのチームを用意できます。
保留の時間は顧客にとって苦痛であることが実証されています。企業はこの問題を解決するための対策を講じる必要があります。企業は、顧客がオペレーターにつながるまでに待たなければならなかった最長の時間を知り、それを常に下回るよう努力する必要があります。
最長保留時間は、1人の顧客が保留になっていた最長時間を示す指標です。
この指標は、特定の期間のコールの平均的な長さに関するインサイトを提供します。これを利用してチームの期待値を設定し、ワークロード管理に役立てることができます。
問い合わせ平均経過時間とは、初回で解決できなかった問い合わせが未解決のまま経過した時間を指します。問い合わせ平均経過時間を短縮することは、明らかに良い目標です。この指標は初回解決率(FCR)を補完するもので、未解決の問い合わせを解決するためにどのくらいの時間がかかるのかを確認する際に役立ちます。
オペレーターにつながるまでの待ち時間が長くならないよう、多くの企業では、顧客に折り返し電話をかけるオプションを提供しています。企業は、特定の期間のコールバックリクエストの件数を追跡して、このアプローチを選択した顧客の数を把握できます。また、企業はこの KPI を使用して、コールバック処理の人員配置要件を評価し、全体的な効率を向上させることもできます。
リピートコール率は初回解決率(FCR)と密接に関連しており、特定の問題の再発、つまり初回の通話で解決できなかった問題の発生状況を把握する際に役立ちます。リピートコール率を追跡することで、顧客が直面する再発の多い問題を特定し、解決することができます。これは、コミュニケーション、セルフサービス・オプション、オペレータートレーニングを通じて達成できます。
現在のコールセンターは、顧客からの電話に対応するだけではありません。オンラインチャネルやモバイルチャネルからの問い合わせにも対応する責任があります。顧客がデジタルチャネルに移行する傾向を見せる中、通話が減少する一方で、音声ボットやチャットボットなどの他のセルフサービスチャネルが成長すると見込まれています。
企業はデジタルチャネルを追加して顧客満足(CSAT)を向上させながら、コンタクトセンターのコストを削減しているため、これらのチャネルのパフォーマンスを把握する必要があります。オムニチャネル行動を測定する最も一般的な方法は、チャネル内解決率の計算です。この指標は、ある特定のチャネルで開始された顧客の問い合わせが、別のチャネルに切り替える必要なく解決された割合を測定します。
それとは反対に、チャネル切替率は、特定のチャネルで問い合わせを開始した顧客が問題を解決する前に別のチャネルに切り替えた割合を測定します。
多くの企業では、受信するさまざまなタイプのコールを分析するための指標と考えています。カスタマーサービスの経営幹部は、サービス範囲全体にわたってこの情報を確認することにより、重大な傾向を把握できます。マネージャーは、スタッフの割り当てが問い合わせのタイプに合っているかどうかを判断できます。
追跡対象となる一般的な問い合わせのタイプは次のとおりです。
コールセンターでは、オペレーターが接客を担当し、顧客を常に最優先に考えながら、効率的に漏れなく問い合わせに対応します。このコールセンター KPI セットを使用すると、オペレーターのパフォーマンスをチームレベルまたはオペレーターレベルで把握できます。
ディレクターとマネージャーは、このインサイトを活用して、パフォーマンスを上げるモチベーションを与えたり、不足を補ったりすることができます。また、このデータを利用してチームの成功を称賛したり、パフォーマンスが最も優秀なオペレーターに報奨を与えたりすることができます。
カスタマーサービスは、労働集約的な仕事になることがあります。企業は、チームメンバーが時間を効率的に使用できるようにする必要があります。コールセンターは、オペレーター稼働率によってチームの生産性を評価できます。
オペレーター稼働率の推定値を求めるには、実際の仕事量を勤務時間で割ります。オペレーターが 1日 8時間のうち 6時間仕事をした場合、オペレーター稼働用率は 75% になります。
ただし、正確な値を求めるには、休憩、昼食、トレーニング、休暇、病欠などの変数を計算に入れる必要があります。
スケジュールの遵守は、オペレーターが勤務時間をどのくらいうまく管理しているかを評価する、生産性に関連するコールセンターの指標です。スケジュールの遵守が高いということは、オペレーターがエネルギーの大半を顧客の問題に対処することに集中していることを意味します。多くの人は、遵守率 80% が適切な目標であると考えています。
オペレーターが 1時間あたり何件の着信に応答しているかを把握することは、生産性の指標として適切です。ただし、この指標は季節のコール件数、シフトの変更などの要因によって変動することがあることに注意する必要があります。
平均応答時間(ASA)とは、オペレーターが待機中のコールに応答するまでの時間を指します。この指標が大きすぎる場合、オペレーターが通話に時間をかけすぎているか、新しい着信への応答に時間がかかりすぎている可能性があります。
この指標は、いくらかの動機付けとコーチングだけで改善できることがあります。改善できない場合は、新しいプロセスやワークツールが役立つかもしれません。
平均処理時間(AHT)とは、オペレーターが通話にかけた平均時間を指します。AHT は、オペレーターがコールに応答した時に始まり、切断した時に終わります。この指標を経時的に追跡することで、さまざまなタイプのコールの平均処理時間を特定し、オペレーターに基準値を設定できます。
定期的にこのしきい値を超えているオペレーターがいた場合、そのオペレーターが仕事を適切に遂行するために必要なスキルとツールをすべて持っているかどうかを確認する必要があります。オペレーターがこの基準値をはるかに下回っている場合、通話を急いでこなし、顧客の問題に正しく向き合っていない可能性があります。
オペレーターは発信者を保留にして、スーパーバイザーと話したり、顧客に関する情報を調べたりする必要がある場合があります。このような保留時間は必要ですが、発信者を保留にする時間は、できるだけ短くしましょう。
この数値が大きすぎるときは、システム問題やオペレーターのパフォーマンスが原因の可能性があります。
顧客はオペレーターにつながった後に別の人に通話が転送されることを望みません。何度も転送されると、顧客のフラストレーションはますます強くなります。
問題を解決するために顧客をスーパーバイザーにつないだり、他の部門に転送したりする必要があり、避けられない転送もありますが、転送率は最小限に抑えるよう努力する必要があります。
オペレーターは、顧客との通話の後でいくつかの後処理を実施する必要があります。この指標は、オペレーターが後処理にかけた時間を評価する際に役立ちます。
オペレーターが後処理にかける時間が長すぎる場合、仕事が遅すぎるなどの問題を示唆している可能性があります。そのような場合は、定型業務のテンプレート化や、不要な手順の削減が効果的です。
これらの KPI の監視は、コールセンター内外のカスタマーエクスペリエンス(CX)を向上させるために重要です。コンタクトセンターのインタラクションは全体的なカスタマーエクスペリエンス(CX)に大きな影響を与えるため、コンタクトセンター KPI を監視し、ジャーニーの最終段階とカスタマーエクスペリエンス(CX)の成功指標に結びつけることが重要です。企業は、顧客とビジネスにとっての価値を捕捉するコールセンター KPI を選択する必要があります。
現場のマネージャーには、毎日のオペレーションで発生する問題やチャンスに対処できるように、大量のデータが必要です。経営幹部が追跡する必要のあるコールセンター KPI はそれほど多くありませんが、重要なパフォーマンス傾向についてのインサイトは必要です。
今日、大手企業は 1 回のインタラクションだけでなく、カスタマージャーニーにも注目しています。コンタクトセンターのリーダーは、カスタマーエクスペリエンス(CX)が直近のインタラクションだけで完結するものではないという事実を受け入れ、個々の顧客の目標から始まり、企業のサポートでその目標を達成させたときに終了する一連のジャーニーと見なす必要があります。
スマートな企業は、ジャーニーの視点を通してカスタマーエクスペリエンス(CX)を見ることで、コンタクトセンターのエクスペリエンスとパフォーマンスを最適化しています。また、カスタマージャーニー・マネージメントを使用して、顧客の行動の理解を深め、顧客満足(CSAT)を高め、大きなビジネス成果を出しています。
急速に変化するコールセンター・マネージメントの世界では、コア指標を注視することが不可欠です。追跡できるコールセンター KPI は多数ありますが、自社に最適な KPI を選択することが重要です。
コールセンター KPI を適切に組み合わせれば、オペレーション効率を最大化しつつ、顧客の期待を見失わずに済みます。
優れた AI 機能を搭載した Genesys Cloud™ プラットフォームを導入すれば、エクスペリエンスオーケストレーションの力を活かし、コンタクトセンター KPI の目標を達成し、上回ることができます。
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