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先週開催された Enterprise Connect 2022 にて、「Meeting new CX digital-first mandate: Are you leading or falling behind?」という、パネルディスカッションに参加しました。ここでは、真に流動的でパーソナライズされた体験の妨げになっているものは何か、そして、企業が自社のブランドを高めるにはどうすればよいかについて議論しました。
Omdia の主席アナリストで、パネルのモデレーターを務める Mila D’Antonio 氏は、「テクノロジーを単に効率化や有効性のために使うのではなく、顧客体験を改善し、向上させるために使う企業が成功するのです」と述べています。
D’Antonio は、まもなく発表される Omdia の調査レポート「2022年 デジタルファーストの顧客体験」を紹介し、顧客体験(CX)のデジタルファーストなアプローチへ移行する企業を悩ませている 3 つの問題点を浮き彫りにしました。(この調査は、200人以上の CX エキスパートを対象としています。)
また、この調査では、3 つの重要な統計が議論の枠組みを作りました。
これらの調査結果は、「パーソナライゼーション」と「チャネル間の一貫性」という難しい問題に関連しています。企業は、優れたカスタマーエクスペリエンスを提供するために、この 2 つの課題を同時に解決する必要があります。
2021 年にジェネシスが 690 人の CX リーダーを対象に行った調査では、回答者の 45% が、自社は極めてパーソナライズされた体験を提供していると回答しています。この結果から、パーソナライゼーションは進んでいると言えるでしょう。しかし、それはチャネルをまたいで行われているのでしょうか?企業は、すべてのタッチポイントのデータを統合し、各チャネルでパーソナライズする必要があります。これを実現することは、多くの企業にとって依然として課題であり、D’Antonio 氏が挙げた問題は、その理由の核心に触れるものです。
Omdia の調査に参加した CX プロフェッショナルの多くが、データの可視性と盲点について課題として指摘していることを踏まえ、D’Antonio は、タッチポイント間のデータアクセスの価値も強調しています。
顧客と従業員のエクスペリエンスにおいては、データを結びつけることの重要性はいくら強調しても、しすぎることはありません。チャネルを超えて生成されるデータを統合すれば、1回のインタラクションを超えた顧客像を見ることができます。そうすれば、顧客と従業員の努力を最小限に抑えることができます。リアルタイムで接続されたインサイトを見られるテクノロジーを使用すれば、現場のスタッフは CX をよりパーソナライズし、顧客にとって有意義な結果に導くことができるのです。
企業は、データの盲点であるサイロ化したチャネル戦略を修正する必要があります。マーケティングなのか、サービスなのか、あるいはその両方なのか?これらのチームは、デジタルジャーニーの特定の足跡に関するデータを収集していますが、企業はこれらのジャーニーを横断的に見るためのツールが必要です。また、ジャーニーと、ジャーニーのデータを統合するためには、チャネル戦略をリンクさせる必要があります。API とコンポーザブル CX プラットフォームは、これらのジャーニーをリンクさせるインフラを構築し、迅速に拡張することを可能にします。
逆にいえば、企業はデータを使うことにより、ジャーニーを停滞させる特定の瞬間を特定し、顧客離れなどの問題を発見することができます。そして、発見された問題を修正することでジャーニーを改善する機会を得ることができます。
複雑さもまた、企業がシームレスなインタラクションを実現する上で障害となる問題だと、D’Antonio は指摘する。Omdia によると、回答者の 49% が、自社ではオペレーターごとに複数のインターフェースやシステムを利用していると回答しています。
一つの問題を解決するために、オペレーターが異なるシステムにログインしたり、ログアウトすると、非効率的な作業が発生します。企業は、オペレーターが必要な情報により容易にアクセスできるテクノロジーを使用しなくてはなりません。統一されたインタラクションポイントを用意する必要があります。さらに、人工知能(AI)も導入する必要があります。これは、リアルタイムのコーチングや、次のベストアクションを推奨してオペレーターをサポートするだけでなく、CX のセルフサービスに不可欠なボット作成者のような従業員をサポートするためでもあります。
CX 変革のリーダーとされる企業の 6 割近くが、デジタル化、セルフサービス、自動化に AI を活用してます。また、42% が CX のパーソナライズに AI を利用しています。
私は、”AI everywhere”、と、それに伴う、”Knowledge everywhere” を予想しています。顧客のセルフサービスを支援することで、CX の複雑さを軽減することができます。同様に重要なことは、オペレーターが必要な情報に、必要な時にアクセスできるようにすることです。これにより、顧客対応の効率化をはかり、より優れたパーソナライゼーションを実現させ、複雑さを軽減することができます。
この AI によるデータへのアクセスを現場のスタッフや顧客に提供することが、CX の向上には欠かせません。ある大手金融サービス会社が、それを証明しています。AI を活用した検索ツールを立ち上げて以来、このプラットフォームには 150 万件以上の問い合わせがあり、その 90% 以上がセルフサービスで問題を解決しています。そのスタッフは、堅牢なセルフサービスのエクスペリエンスを作るために必要な情報を持っていました。セルフサービスに必要な十分な情報をお客様に提供することができるため、オペレーターにエスカレーションすることがないわけです。このような結果は、顧客と従業員のエクスペリエンスを向上させ、収益の向上にもつながります。
パネルディスカッションのテーマは、高品質なデジタル体験を提供するための企業の準備レベルが、顧客の期待をどの程度上回っているかということでした。Omdia の調査によると、以下の通りです。
ここで考慮すべきは、2 点あります。それは、「現在の人材争奪戦の状況」と、「従業員のエンゲージメントおよびリテンションを見直す必要性」です。1 つの方法で、この 2 つの課題両方に対処できます。それは、従業員が個人のデバイスで体験するのと同じように、職場でもテクノロジーに関する経験を積むことです。
70% の消費者が「企業はサービス次第」と答えています。このような状況下にある今こそ、企業は顧客を中心に据え、従業員エンゲージメントを高め、両者が必要とする状況に応じた情報をリアルタイムに提供しなくてはなりません。これは、企業が顧客と従業員に対する「共感」を企業文化の基盤としている場合にのみ実現が可能になるのです。
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