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ビジネスにおいて KPI は目標達成を補助する重要な指標です。これはコールセンター業務においても同様で、業務に最適な KPI を設定することで、品質向上や業務効率アップ、労働環境の改善が期待できます。この記事では、コールセンターにおける KPI 管理に欠かせない 13 の重要指標を解説します。
目次
KPI は「 Key Performance Indicator 」の略で、日本語では「重要業績評価指標」と呼ばれています。使用目的はおもに業務の評価であり、設定した数値に対する進捗度合いから、目標の達成度を測定します。営業やマーケティングの分野でよく使用されるほか、業務改善を目的として管理部門でも用いられます。
コールセンター、あるいはコンタクトセンターにおいては、応対の品質管理や生産性、顧客満足度などの評価に利用できます。顧客応対を通じて発生するさまざまな数値をモニタリングすることで、部署の現状把握や業務改善などが期待できます。
なお、注意点として覚えておきたいのは、アウトバウンド(テレアポ)の獲得数値は営業側の KPI として扱うケースが一般的であることです。コールセンターの KPI は、あくまで業務に関する品質管理が目的と覚えておきましょう。
コールセンターは直接顧客と接する貴重な部署 であり、応対の品質は企業の印象に関わる重要な項目です。コールセンターの品質は、「クオリティ」と「パフォーマンス」、この2つから成り立っていると言えます。
クオリティ:顧客満足度
パフォーマンス:応対時間や時間あたりの応答件数
この両方を向上させることが、コールセンター全体の品質向上につながります。
このとき、クオリティとパフォーマンスのバランスをとることが重要です。クオリティが高くてもパフォーマンスが悪ければ業務が回らず、パフォーマンスが高くてもクオリティが低ければ顧客の扱いが粗雑な印象を与えてしまいます。
コールセンター業務で重視されるのは、話し方やマインドなど、数値によらない部分も多いですが、応対結果によって発生する数値を拾っていくことで、間接的な通話品質の把握と改善が可能です。
とくに「クオリティ」は、品質が属人的になりがちです。それだけに、通話結果を数値に落とし込む仕組みが重要になります。
コールセンターにおける KPI 管理の最初の一歩は、業務に関して発生する数値を知り、意識することです。業務を数値化・定量化して、客観的に評価できる土台を構築しましょう。
コールセンター業務における KPI 指標は、大きく以下の 4 項目に分類されます。
① 応対品質に関する KPI
➁ 効率性に関する KPI
➂ 顧客満足度に関する KPI
④ 従業員パフォーマンスに関する KPI
これらの数値をまんべんなく向上させるのが理想ですが、難しい場合はまず自社における課題からスタートしてもよいでしょう。ここでは、これら 4 項目に関する 13 の指標を解説します。
応対品質は、内容や結果以外に、かかる時間や応対できた割合などによっても左右されます。コールセンター、ひいては企業のイメージに直結する項目なので、しっかりモニタリングしたい指標です。
応答率の求め方
応答率=対応件数÷着信件数×100
放棄呼率の求め方
放棄呼率=放棄件数÷着信件数×100
応答率を上げよう!通話前・通話中にお客様を待たせないための工夫とは?
~ コールセンター管理のコツ ~
SL の求め方
SL = 設定時間内に応答した件数÷着信件数 × 100
ASA の求め方
ASA = 着信における応答までにかかった時間の合計 ÷ 着信件数 × 100
FCR の求め方
FCR = 1 回目の着信で解決できた件数÷着信件数 × 100
FCR を高めることは、顧客の満足度向上だけでなく、コールセンターのリソース節約にもつながります。また、 FCR の高さは、コールセンター内における情報共有や習熟度の高さを測る指標としても使えます。
コールセンターの効率性を高めることは、リソースや予算の節約につながります。効率性を高めるにはオペレーター個人の能力を上げることに加えて、効率的な業務が行える環境や情報を共有できるシステムの構築なども重要です。
稼働率の求め方
稼働率 = 顧客対応時間 ( 応答時間 + 保留時間 + 後処理時間 + 待機時間 ) ÷ 労働時間 × 100
AHT の求め方
AHT = ( 総通話時間 + 総後処理時間 ) ÷ 総処理件数
ATT の求め方
ATT = 通話時間の合計 ÷ 対応件数
ACW の求め方
ACW = 後処理時間の合計 ÷ 対応件数
CPC の求め方
CPC = コールセンターの総コスト ÷ 対応件数
顧客満足度の高さは、企業イメージに直結する項目です。目に見えて数値に残るものではありませんが、通話終了後にアンケートを実施することで数値化が可能となります。
感情分析についてもっと知りたい方はこちらの記事をご覧ください :
感情分析を利用して顧客満足度を向上
ネットプロモータースコアを企業経営にどう役立てる ? 活用方法 5 選
~ コールセンターマネジメントのコツ ~
コールセンターの稼働状況を高く保つには、従業員のパフォーマンスを健全に維持することが重要です。コールセンターはマンパワーによる部分が大きいため、継続的にパフォーマンスを保てる環境を構築しましょう。
欠勤率の求め方
欠勤率 = 欠勤日数 ÷ 出勤予定日数 × 100
離職率の求め方
当該期間の離職者数 ÷ 当該期間の労働者数 × 100
ここでは、 Genesys Cloud によって実際に KPI を改善させた事例を紹介します。
DMB 社は時価総額が北欧で最大規模な、ノルウェー最大の金融グループです。
音声、メール、オープンメディアによる Web フォーラム SNS など、あらゆるチャネルでサービスを提供しており、各チャネルの状況把握や一元的な管理のために Genesys Cloud を利用しています。
DMB 社は KPI 改善のために 2009 年にチャットを導入し、現在は AI とチャットボットのシステムを Genesys Cloud と連携させ、顧客サポートの向上につなげており、コールセンターへ入電があった際に、まずはボットが対応し、お客様の質問に答えられない場合はオペレーターにエスカレーションします。
ボットの導入によるコール件数の削減は、およそ 30% と見込まれておりましたが、実際はそれを上回る効果が発揮されました。
DNB カスタマーエクスペリエンス ( CX ) ジャーニーに AI を融合
DNB 社は、その他の KPI に関しても同様に改善に成功しております。
詳細が知りたい方はぜひこちらをご覧ください。
カスタマーエクスペリエンス ( CX ) の現状
2,600 名を超える消費者と、さまざまな業界に属する 690 名の CX エグゼクティブを対象に調査を行いました。
レポートをダウンロードして、重要な戦略的優先事項とその KPI をご確認ください。
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