投資すべきはイノベーション

Graphic Solutions Group(GSG)は、ビジネスの成長とイノベーションを目的として Genesys Cloud™ プラットフォームを選択しました。この決断のおかげで、システムクラッシュを原因とする売上損失の 95% を回避し、Genesys Workforce Engagement Management を導入して新規人材採用コストを 25 万ドル削減することに成功しました。

その他の導入効果としては、サービスレベルが 87.5% 向上し、収益が 32% 増加したことが挙げられます。さらに、ゲーミフィケーションを導入して KPI の達成者にインセンティブを支給することで、従業員への報酬と表彰の公平性も向上しました。

25 万ドルの年間コスト削減

WEM によるコスト削減

88% 上昇

サービスレベル

79% 短縮

保留時間

65% 低下

放棄呼数

32% の伸び率

収益

12% 増加

通話応答率

当初、件数の増加に対応するためにオペレーターを 5 人増員しようと考えていました。しかし、問題はオペレーターの数ではなく、スケジューリングであることが判明しました。その結果、年間 25 万ドルの人件費を節約することができました。

— Lauren Forte, Director of Inside Sales, Graphics Solutions Group

グラフィックとデジタル印刷のトップ企業

グラフィックおよび商用看板業界向けの機器、消耗品、サービスを専門とする Graphic Solutions Group(GSG)には 10 の支店で 60 人の社内営業担当者が勤務しており、勤務体制はリモート、ハイブリッド、オフィスと多岐にわたります。スーパーバイザーとオペレーターは複数の役割を担っており、1 日に 1,200 件の通話を処理しながら、自社 Web サイトを通じて送られてくるチャットメッセージにも対応します。

e コマースは全社売上の約 3 分の 1 を占めています。以前使用していた従来型の Cisco オンプレミステクノロジーでは、リアルタイム分析と効果的なレポート機能が用意されていませんでした。その一方で、事業は急速に成長していきました。ところが、需要が多い時間帯には保留時間の長さや放棄呼が原因でサービスレベルが低下し、オペレーターと顧客の両方が不満を感じていました。

GSG のカスタマーエクスペリエンス担当ディレクター、ジョージ・テンプル氏はこう振り返ります。「IT ディレクターと協力してクラウド市場を調査し、少しずつビジネス要件を固めていきました。残念ながら、以前採用した Mitel と TalkDesk のソリューションはシステムの統合が不可能でした。そこで、新しいコンタクトセンター・ソリューションを導入するために、調査をやり直すことになったのです」

販売収益の確保

GSG は独立系コンサルタントからアドバイスを受け、コンタクトセンター・アズ・ア・サービス(CCaaS)の主要プロバイダー 3 社を総合的に評価し、最終的に Genesys Cloud プラットフォームを選択しました。「当社の直通社内電話(DID)と CRM システムのモックアップを使用した、Genesys のデモを見た瞬間に結論が出ました」とテンプル氏は付け加えます。「完全リモートの導入とオンボーディングプログラムにより、目標だった 90 日間よりもずっと早く本番稼働に漕ぎ着けることができました」耐障害性に優れた Amazon Web Services(AWS)グローバル・データセンターと、マイクロサービス・アーキテクチャーを備えた Genesys のプラットフォーム。その効果は導入後すぐに表れました。GSG のインサイドセールス担当ディレクター、ローレン・フォルテ氏は「当社のオンプレミスサーバーが完全にクラッシュしたことがありました」と振り返ります。「それでも、Genesys のプラットフォームは稼働し続けたため、私たちは 1,000 件以上の通話に対応し、収益の 95% 以上を確保できました。手書きの注文書は、後日 ERP システムに取り込むことができました」

マルチタスクがより簡単に

GSG はその後すぐにプラットフォームを拡張し、コンタクトセンター以外で Cisco ユニファイドコミュニケーションを使用している 100 人以上のユーザーもユーザーに加えました。クラウドへの切り替えはシームレスに完了しました。「オペレーターによると、Genesys への移行はこれまで見てきた中で最もスムーズでした。30 分間のトレーニングを受けただけで、業務に使えるようになったそうです」とフォルテ氏は振り返ります。

他の候補がロードマップの説明に終始する一方で、Genesys は実際に具体的な施策を実行し、今後の成長に備えてライセンスを提供してくれました。また、Genesys のユーザーグループを通じて意見を伝えることができます。Genesys も当社の声に耳を傾け、研究開発に取り入れてくれます。

— George Temple, Director of Customer Experience, Graphics Solutions Group

数カ月後、GSG は Genesys Web Messaging を実装し、Web サイトに決済セルフサービスポータルを導入しました。それから 3 カ月経たないうちに、チャットボットを追加しました。チャットボットは、統合済みの Genesys Dialog Bot Flow を使用して構築しました。チャットボットは最初に送られてきた Web メッセージに応答し、通知、営業時間などの関連情報を顧客に提供します。今後の展開として、GSG は Intent Miner を使用して、人工知能(AI)の自動化をさらに他分野でも活用する予定です。

テンプル氏は「社内、社外の両方で Web メッセージング機能は大きなメリットを生み出しました」と指摘し、さらに次のように語りました。「多くのお客様が当社 Web サイトのナビゲーション・サポートツールとして Web メッセージングを利用しています。その結果、お客様はサイトから移動せずに必要なサポートを受けることができるようになりました。電話や E メールで連絡する代わりに、メッセージを送信してすぐにサポートを受けられます。オペレーターにとっても、通話よりも Web メッセージの方がはるかにマルチタスクが簡単であることが分かりました」

採用とトレーニングのコストを削減

新型コロナウイルス感染症の拡大に伴い、サプライチェーンに問題が発生し、同社はコール件数の急増への対応に苦慮していました。チーム内のフラストレーションが増大する中、保留時間が急激に伸び、従業員はストレスを感じていました。社内のセールス部門は従業員の士気とコール指標達成度の向上、保留時間の短縮を図るため、5 人を追加採用する承認を取り付けました。しかし、新しく採用した営業担当者はトレーニングに 90 日間、完全にオンボードするまでに 6 カ月以上かかるため、チームはもう一度状況を考え直すことにしました。

テンプル氏は「Genesys と協議した結果、Genesys Cloud 3 にライセンスをアップグレードし、Workforce Engagement Management を活用して課題に取り組むことにしました」と、当時を振り返ります。Workforce Engagement Management を従業員のスケジューリングに使用し始めたところ、人員配置の効率が大幅に向上しました。「当初、件数の増加に対応するためにオペレーターを 5 人増員する予定でした」とフォルテ氏は語ります。「しかし、問題はオペレーターの数ではなく、スケジューリングであることが判明しました。その結果、年間 25 万ドルの人件費を節約することができました」

改善を続ける文化の醸成

導入前、スーパーバイザーとオペレーターの間で交わされる会話は、データや明確な指標に基づいたものではありませんでした。しかし、状況は一変しました。AI ベースの予測とスケジュール調整機能のおかげで、需要急増の予測と人員配置の精度が向上したのです。

「以前は、オペレーター達がコール対応や折り返し電話に苦労していても、どうすることもできませんでした」とテンプル氏は振り返ります。「Genesys Workforce Engagement Management のおかげで、そんな懸念もなくなりました。その他にも、トレーニングを標準化し、職務内容と業績期待値を明確化できました」従業員エンゲージメントの向上、リソース管理の自動化、一人ひとりにパーソナライズされたパフォーマンスベースの学習効果は、顧客も実感しているはずです。

導入から 9 カ月以内に、サービスレベルは 48% から 90% に急上昇しました。改善率は 88% に達しています。応答呼数は 12% 増加し、平均保留時間は 79% 減少(109 秒から 23 秒)し、放棄呼率は 65% 低下しました。また、オペレーターはレポート作成に 30 分の時間が確保されていますが、その時間は自動的に毎日のスケジュールに組み込まれます。

GSG では、Genesys Workforce Engagement Management を導入し、人材配置とスケジューリングのプロセスを合理化した結果、売上とコンバージョン率が大幅に向上しました。「当社のオペレーターは収益性の高い活動に専念できようになりました。例えば、顧客訪問、トレーニング、アウトバウンドキャンペーンの実施などです。中には 200 万ドルの売上を生み出したケースもあります」とフォルテ氏は指摘します。「こうした活動が積み重なった結果、24 カ月間で売上が 32% 伸びました。もちろん、売上利益とカスタマーエクスペリエンスを落とすことなくです」

ゲーミフィケーションを追加

常に新しいことに挑戦する GSG は、Genesys Workforce Engagement Management のゲーミフィケーションツールを活用し、長年存在してきたビジネス上の障害を取り除きました。「他の候補がロードマップの説明に終始する一方で、Genesys は実際に具体的な施策を実行し、今後の成長に備えてライセンスを提供してくれました」とテンプル氏は言います。「また、Genesys のユーザーグループを通じて意見を伝えることができます。Genesys も私たちの声に耳を傾け、研究開発に取り入れてくれます」

当社のオペレーターは収益性の高い活動に専念できようになりました。例えば、顧客訪問、トレーニング、アウトバウンドキャンペーンの実施などです。中には 200 万ドルの売上を生み出したケースもあります。

— Lauren Forte, Director of Inside Sales, Graphics Solutions Group

GSG では、これまで 4 つの KPI にゲーム要素を取り入れてきました。その中でも、従来測定できなかったスケジュール遵守率は、昼食休憩時の人員補充に効果を発揮しています。オペレーターとリモートワーカーは、毎月のチャレンジに参加して賞品を狙います。パフォーマンスの数値は、個人用ダッシュボードから追跡できます。「ゲームの要素を取り入れることは非常に簡単でした。ゲーミフィケーションを導入してから、勤続年数の長さや対応している顧客企業の規模とは無関係に、全員が公平に認められるようになりました」とフォルテ氏は締め括りました。

概要

お客様: Graphic Solutions Group(GSG)

業種: グラフィック機器・消費財

所在時: 米国

コンタクトセンター: 約 60 人のユーザー

課題

  • ビジネスの急成長に、コンタクトセンターのインフラが対応できなくなった
  • 従業員体験とカスタマーエクスペリエンスのイノベーションが困難

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