カスタマーエクスペリエンス(CX)と従業員エクスペリエンス(EX)の変革

Heineken Mexico におけるコンタクトセンターの変革は、従来型のプロバイダーから Genesys PureConnect™ オンプレミスへの移行が始まりでした。その後、Genesys Cloud™ プラットフォームに移行し、デジタルチャネルを統合してプロセスを自動化しました。現在、オペレーターは情報を 100% 把握し、リモートワークが可能になり、従業員エクスペリエンス(EX)とカスタマーエクスペリエンス(CX)の両方が大きく変わりしました。Genesys の新しいクラウド・サービス・モデルを導入したことで、Heineken Mexico は売上がほぼ倍増し、サービスレベルが 99% にまで向上しました。

ほぼ倍増

売上実績

4%

カスタマーサービス

92%

顧客満足度

全社共通の

デジタルチャネル

自動化

ビジネスプロセス

リモートワークの実現

オペレータートレーニングの提供

サービスレベルは 95% から 99% へと著しく改善され、平均処理時間 20 秒未満という目標も維持できています。今では、対応できずに離脱してしまうお客様はほとんどいません。ビジネス面も非常に順調で、売上高は 6% から 12% へとほぼ 2 倍になりました。

— Edgar Muñoz Hernández, Head of Analytics and Support, Heineken Mexico

ヨーロッパ有数のビール会社 Heineken は、世界 70 カ国で 250 以上のブランドを展開しています。メキシコでは 20 年以上にわたり事業を展開しており、6 つの工場と従業員 1 万 6000 人超を擁しています。発展を続ける Heineken Mexico は、20 以上の製品ポートフォリオを持つマーケットリーダーです。しかし同社のコンタクトセンターは、顧客が頻繁に利用するタッチポイントであるにもかかわらず、毎月 19 万件のアウトバウンドコールと 4 万件のインバウンドコールに対し、プロセスが分断されたシステムで対応しなければなりませんでした。「私たちは常に継続的な改善を目指してきました。特に、新しいテクノロジーの導入と最新のイノベーションの活用については力を注いできました」と、Heineken Mexico のカスタマー・サービス・マネージャー、エイドリアン・ロサノ・カンツ氏は言います。「Genesys Cloud の柔軟性に優れた最新オール・イン・ワン・プラットフォームは、私たちが必要としていたものです。すべてが予想以上の時間でスムーズに進みました」

自動化への進化

コンタクトセンターの変革は数年前に始まり、シスコのレガシーシステムから Genesys PureConnect オンプレミスアプリケーションに移行する取り組みを進めていました。この取り組みは同社の変革における大きな一歩であり、従業員の生産性向上、CX の改善、可視性の向上を実現しました。Genesys PureConnect 導入後、Heineken Mexico は大きな成果をあげていましたが、クラウドのメリットを活用したいと考えました。2020 年、同社は Genesys Cloud プラットフォームに移行し、デジタルチャネル(Web チャット、E メール、SMS、チャットボット)を統合しました。このプラットフォームは、ボイスボット機能のテストにも役立ちました。営業時間外に電話をかけてきた顧客がボイスボットとやりとりし、折り返しの電話対応が必要な場合は、翌日の都合が良い時間を指定できる仕組みです。明確な移行ロードマップを用意していた Heineken Mexico は、パートナーの Sixbell と協力して、Genesys Cloud へ支障なく効率的に移行できました。この導入を成功させた Heineken Mexico は、カスタマーエクスペリエンスのさらなる向上を実現しました。「Genesys Cloud ソリューションに移行するタイミングが来たと感じていました。当社が必要とするイノベーションを実現し、ビジネスプロセスを自動化することにより、コンタクトセンターを変革することを目指しました」とロサノ・カンツ氏は述べています。「そして当社は堅牢なプラットフォームを手に入れ、ユーザーエクスペリエンスに優れた数々の機能で、オペレーターの能力を最大限に引き出せるようになりました。このプラットフォームは、カスタマーサービスを新しいレベルに引き上げてくれたのです」

360 度の可視性とリモートワークの実現

Heineken Mexico では、Genesys Cloud のオープンで柔軟なアーキテクチャーを活用することにより、オペレーターが情報をすべて把握できるようになりました。また、新型コロナウイルス感染症拡大時に必要に迫られていた、オペレーターとスーパーバイザーのリモートワークも可能になりました。

Oscar De Leon (left) and Edgar Muñoz Hernández (right) are pictured at Xperience18. Heineken Mexico won the CX Visionary category for the 2018 Genesys Customer Innovation Awards.

新しいサービスモデルでは、従業員のユーザーエクスペリエンスを再設計しました。これまで、セールスや顧客からの注文対応は手作業に頼っていました。顧客情報の検索にも複数の画面を行き来する必要があり、時間がかかっていましたが、現在ではポータブルタブレットを使用して 1 つの画面で確認できるようになりました。その結果、時間が節約され、問題や質問が発生した場合も迅速に解決できるようになり、サービスをパーソナライズできるようになりました。また、Genesys Cloud のソリューションにより、スーパーバイザーは仮想環境で簡単にオンボーディングできるため、リモートワークを迅速に導入できるようになりました。「Genesys Cloud を導入した一番の効果は、必要なすべての機能を現場と同様に提供することができるため、従業員やスーパーバイザーがリモートでも効率的に作業できるようになったことです」と Heineken Mexico の分析・サポート部門責任者であるエドガー・ムニョス・エルナンデス氏は述べています。「だれもが自宅で業務を進めなければならなかった当時、非常に効果を発揮しました」

コンタクトセンターの最新化

Heineken Mexico は Genesys Cloud プラットフォームへの移行に伴い、クラウドベースのカスタマー・サービス・モデルを活用してコンタクトセンターを再設計しました。コンタクトセンターは、販売リクエストの受領、製品の配送状況の追跡、アフターサービスのチケット解決などを効率化できました。現在、オペレーターはカスタマージャーニー全体を設計、監視、微調整し、カスタマーサービスをパーソナライズしています。セルフサービスのデジタル Web チャット・チャネルも新たに稼働し、顧客満足度は 92% に向上しました。「Genesys Cloud ソリューションを導入し、オペレーターエクスペリエンスからカスタマーエクスペリエンスに至るまで、コンタクトセンター全体を再設計しました。お客様の好みの変化に応じて新しいデジタルチャネルをルーティング、測定、拡張できる新機能を取り入れています」とロサノ・カンツ氏は述べています。「お客様を待たせることなく迅速にリクエストを解決できるように、新しいツールも導入しました」「サービスレベルは 95% から 99% へと著しく改善され、平均処理時間 20 秒未満という目標も維持できています」とムニョス・ヘルナンデス氏は続けます。「ビジネス面も非常に順調で、売上高は 6% から 12% へとほぼ 2 倍になりました」Genesys Cloud でコンタクトセンターを最新化したことで、従業員のリモートトレーニングも可能にしました。Heineken Mexico では、在宅勤務を適切に導入できただけでなく、職場環境に関する最新の社内調査においても従業員満足度が 2% 向上しました。

新しいサービスの実現

Genesys Cloud への移行により、Heineken México は、Web チャットや、SMS と E メールによるセールスキャンペーンなどの新機能も利用できるようになりました。「特に SMS キャンペーンのおかげで、お客様との接触レベルが最大で 5 ポイントも増えました」と、ムニョス・ヘルナンデス氏は述べています。「今は、注文が入る前に通知を送ることで、お客様が注文しやすくなるようにしています」

Genesys Cloud なら、堅牢で柔軟なクラウドプラットフォームを通じて、ユーザーエクスペリエンスとカスタマーエクスペリエンスを最適化できます。最適なサービスを提供するために必要なツールと機能が、すべて備わっているのです。

— Adrián Lozano Cantú, Customer Service Manager, Heineken Mexico

先日、Heineken は、Genesys AppFoundry® Marketplace パートナーの Tethr IT Now と人工知能(AI)をベースにした新しいサービスを導入しました。これは、専門家とユーザーをつなぐリアルタイムのビデオ通話プラットフォームで、技術的な問題のトラブルシューティングに役立ちます。このツールを使用すると、拡張現実(AR)機能を使用したビデオ通話が可能になります。これにより、お客様の冷蔵装置の一般的な故障に関連するリモートでの事前診断や技術的なアドバイスが容易になります。現在、オペレーターはポインター、色、下線を使用して、お客様にリモートで技術的なアドバイスを提供できるようになりました。その結果、大幅なコスト削減が実現し、顧客訪問のために外部の専門技術者を雇う必要がなくなったのです。「当社のサービスに対する顧客認知度が 1.5 %向上し、売り場におけるブランド嗜好調査でも、競合他社より良い結果が出ています」とムニョス・ヘルナンデス氏は述べています。「今年は短期間で 4 位から 2 位へと急成長しました

前途有望な未来

Heineken Mexico は、Genesys Cloud ソリューションの機能をフルに活用するために、技術イノベーションを注視してきました。まもなく、カスタマー・サービス・チャネルとして、ワークフォース・エンゲージメント管理(WFM)、音声分析、WhatsApp を追加する予定です。また、Google Cloud Dialogflow 機能を追加して、他の AI オプション、チャットボット、コブラウズツールを活用する新しい方法を模索したいと考えています。「Genesys Cloud ソリューションが提供する幅広いツールと可能性を引き続き活用していきます」とムニョス・ヘルナンデス氏は締めくくっています。

概要

お客様: Heineken Mexico

業種: 食品・飲料

所在時: メキシコ

企業規模: 従業員数 16,000 人以上

コンタクトセンター: 180 人のオペレーター

課題

  • 分断されたデジタルチャネル
  • 手動のビジネスプロセス
  • 従来型のコンタクト・センター・テクノロジー
  • 把握できる顧客情報が限定的
  • リモートワーク機能の欠如
  • ツールやセルフサービスを追加する柔軟性の欠如

パートナー

Sixbell

Tethr It Now